2013年6月26日水曜日

ビジョンとイメージ


事業計画書は起業する人、社内で新規プロジェクトを立ち上げる人に欠かせないものです。数値があっても魂が入っていないと書いたものに過ぎなくなる可能性があります。それを本当に心のこもったものにする上で欠かせないのが「ビジョン」です。

人は事業計画書を策定する時、できそうか、できそうでないかを云々します。しかもそれを合理的な判断、熱心な態度とさえ思いがちです。しかし実際には逆であって、そのような状態に陥ったとき、すでに結果は出ているのです。ビジョンもイメージもないので、その代替に手慣れたサラリーマンのスキルを使い否定的な議論に陥っているにすぎず事業の邪魔をしていることに気がついていないのです。

「ビジョン」とは何でしょう?
ビジョンとは、自分の限界を越えた場所、つまり自分の人生のある場所に行くための乗車券であって、最強のモチベーションアップのツールなのです。

ビジョンと言葉で言うのは簡単ですが、ビジョンも誤解されやすい言葉です。一般には今後の展望というような意味合いで使われますが、そうではなく現状の状態に関係なく現状否定の上になりたっていることが条件です。イメージはそれをもっと具現化したもので明確な完成図のようなものです。

このビジョンに実現に「もっと頑張ろう」ということになったときは、人は意欲的であると思いがちですが、実際には逆である場合がほとんどです。なぜならそれは現状肯定でしかないからです。つまりそれはビジョンではないのです

なぜならいま考えていること、やっていることがベストなのだから、その維持、あるいはもう少し多くやろう、もう少し深めてみようということなのです。つまり現状維持、現状の延長でしかないのです。

ビジョンの本来は現状維持ではなく、現状否定でしかないのです。

過去の結果がいかに素晴らしいものであったとしても、むしろそうであればあるほど現状否定ができる誇りと勇気を含んだものです。それがビジョンの底流にある不可能への挑戦なのです。

真のビジョンの場合、「これではダメだ。根本的に変更しなければ」、「乗り換えねば」と、いつも反省がある。これが、現状否定型の論理です。しかも不可能常識への挑戦になっていることが重要なのです。

さて、あなたが生きる上で、仕事をする上で、一番重要なことをお話します。

現在の自分の状態からして、到底できそうにもない、自分には及びそうにもないことを、自分でできるようにするのが、ビジョンという精神的な目標である。だから、ビジョンとするものは自己限界をはるかに乗り越えた場所にしかないのです。

夢、幻でしかないと思えるものに対峙し、現在は障害や制約と思われていることを現実に投げ込んで消し去ってしまい、あきらめを克服するためにビジョンはあるのです。しかもビジョンは数10年後の自分の人生の到達点です。自己限界をはるかに乗り越えた場所に到達する壮大な物語なので時間を必要とします。ビジョンとは背伸びして届くようなものではないので、考えて仕方のないことや見栄や間違ったプライドに右往左往して無為な時間を費やして無駄に過ごす余裕はありません。

ビジョンから具体的なイメージを作り上げなければなりません。この作業が出来る人が最もロマンチックな人だと言えます。それは他者のゴミ箱からいつの間にか与えられた自分の知らない人生脚本を破り捨て、真に自分の人生脚本を手にして自分の人生のある場所を生きるということに他ならないのです。

これこそがライフスキルセミナーの目的としている点です。

ビジョンのない場所では、かけがえのない人生をゴミ箱に捨ててしまうあきらめの人生にしてしまいます。是非、ロマンのある人生を。




2013年5月28日火曜日

仕事の目的





働く目的は、なぜ働くのか、その答えであり理由です。
仕事の目的は、その仕事で、なにをするのか、仕事そのものが持っている目的です。

しばしば道具が使う人によって、機能も目的も変わるように、働く目的によって仕事の目的もしばしば変化します。
ですから、働く目的で、仕事の意味は変わるので、働く目的を開眼すると、仕事の意味も変わります。

「セールスの仕事はいやだな」と考えていた人が。働く目的が変わると、セールスの意味も変わります。そこから俄然やる気が強くなり別人のようになることがあります。

働く目的が変わっているにもかかわらず、仕事の目的が変わらない・・・・時代の空気、新興国の追い上げ・・・変化し続ける一方で、いま多くの人も組織もその狭間でやる気を見つけ出すことに苦慮しています。自分のモチベーションを高めるスキルは、子育てのスキルにも通じています。部下を持つ場合も、顧客と向かい合う場合にも通じる道です。道というからには、ゴールがあり、プロセスがあります。

組織に従属していると組織のゴールがはっきりしているので、しばしば自由がないと思う場面に遭遇します。しかしプロセスには>クリエイティブな機会があり、その仕事をすることで何をしたいのか、主体性を発揮しながらゴールに到達することができます。そのエネルギーになるのが働く目的である場合がしばしばあります。
人間は自分のためよりも、人のために働くほうがよりやる気が出るものです。

裏を返せば、厳しい条件を乗り越えてきた人ほど、働く目的がより大きな世界に貢献したいと考える傾向があります。お金や欲では乗り越えられないレベルに対峙したとき、それを支えにする以外になかったと言えます。

ですから同じものを売っていても、人によって提案力が変わってしまいます。それは人によって成功の基準が違うことを意味しています。
なんでもいいから売ったらいいんだと考える人もいれば、お客さまが喜んでくれないと満足できないという人もいます。


人は変わり続けるものです。変わることが悪いわけではありません。成長するときもあれば、逆に退化するときもあります。合わせて働く目的、仕事の目的も変わるかも知れません。いずれにしても、その時点、時点ではっきりしておくことは自分自身への励ましになります。

成功していると見える人から、「心配だらけでストレスにさらされ夜も眠れない」と
いう相談を受けます。
組織に従属している場合、組織の定義があります。しかし個人の成功の定義を決定するのは自分自身です。成功の定義は目的であり、ゴールになります。




2013年5月27日月曜日

ボブ・ディランが教えてくれた「働く目的」


敬服するに値する人というのは、世界のリーダーとか、そういう人たちのことかな?誰だろう?
本当は敬服する人たちは多くいる。
たとえば、LAのガソリンスタンドで働いている男だ-----年をとった人だ。
その人には心から敬服する。
僕の車のキャブレータ-を修理してくれたんだ。
                          ボブ・ディラン 
誠実な仕事は、どんな職業にもあります。ミシュランの星の数が絶対でないように、矛盾のない仕事をしている人は目立たないところに沢山います。考えと行動が違うというのも矛盾のひとつであるように相反するものを抱えた仕事はたくさんあります。それを解決するのはひとりひとりの手の中にあります。
■働く目的
働く最大の目的は、お金でしょう。お金は、男女、年齢、既婚を問わず、働くエネルギーになります。お金、自分の欲のために働くことは悪いことではありません。

安い給料で働いているフリーターの独身女性は、人の役に立つ仕事がしたいとよくいいます。自分のことで精一杯にはずなのに、なぜでしょう?つながりが欲しい、あなたが必要だと言われたらうれしいからです。実際には人の役に立った与える側より与えられたい立場なのです

健康のために運動することがいいと知っていても、運動をしていない人にとっては、なかなかできるものではありません。ところが異性にもてたいからとか、人と関わった目的があると一念発起してやる気になれます。

働く目的も、それによく似ています。
最初はお金や欲が満たすことをエネルギーにしたらいいのです。
しかしそれが満たされると、それだけでは働く意欲が保てなくなります。その先には「誰か自分以外の人」が必要になります。
一番身近な人は家族です。結婚してこどもができると、家族のために頑張りたいと思います。”お金、欲、人の役に立つ”の三点セットのエネルギーになります。それでいいのです。

より多くの人に接するようになり、社会のいい点、欠陥や矛盾に触れると、自分の世界が広がります。より大きな世界に貢献したいに変わっても不思議ではありません。やがてより多くの人、社会に貢献することが働くエネルギーになります。

働く目的は最初はお金や欲でいいのです。そこからスタートしてより大きな世界にコミットメントしていく。対応する力が必要になり「なれる最高の自分になりたい」欲求が芽生えてきます。成長するとはそういうことだと思います。

自分が成長すれば働く目的が変わります。目的が変わると、自分が成長します。成長と目的は二人三脚で、補完しあう関係にあります。しかも自分だけでなく自分の周囲の人にも同じような関係を作ります。自立する子育てや、より幸福で成熟した夫婦関係のエネルギーになります。

それに「仕事の現場」には、ライフスキルを育むすべての要素が凝縮されています。特に問題を乗り越えることを学ぶ点でうってつけの場所であって、家族の仕組みを学ぶ場所でもあります。




2013年2月21日木曜日

思考、感情、行動 の三角形が出来ないのなら、自分を解き放て




思考、感情、行動。・・・・この3つは自分が自分であるためのトライアングルです。

ある思考を持って、それにふさわしい感情があっても、行動がなければ不毛です。

ポジティブな思考、ポジティブな感情であっても、不毛のポジティブ思考です。

ネガティブな思考、ネガティブな感情で行動がない伴わない場合は自業自得です。

思考と行動があり、感情が伴わない場合は、どうなるのでしょう?
その行動は続かなくなります。感情は最後の動機づけなのです。感情が体を動かしています。

感情と行動があって、思考がないと、ハンドルのないクルマに乗った状態になります。

依存症がその状態です。感情が思考より先に行動を起こすとそうなります。

「忘れていた」というのがその状態です。痴漢行為で逮捕された人が言う「アルコールに酔って覚えていない」というのは、「覚えていない」のではなく、「そんなことをしてはいけないだろう」というのを「忘れていた」のです。つまり錯乱状態です。
DV夫のことを「普段は優しい」とかばう奥さんは、この仕組みを考えてください。

思考、感情、行動。この3つのひとつでも欠けたら、構造が壊れるのです。(三角形のひとつが壊れると三角形が成り立たないイメージをしてください)構造が壊れると、生産的で、持続的な生命力を強める活動はできなくなります。達成したいことはできなくなります。

ここから言える重要なことがあります。
もし、 思考、感情、行動 の三角形が出来ないのなら、思い切って自分を解き放つのです。

もし「泳ぎたい」という思考があったとします。感情は「泳ぐって、ワクワクするね」と反応したとします。しかし水がないと泳ぐことはできません。思考も感情も使い物にならなくなります。自分を解き放つしかないのです。実現可能なことにフォーカスして、泳ぐことは忘れてしまうのです。

逆にプールサイドにいて、「泳ぐのは健康にいい」と考えることができても、身体も意欲的だったとしても、感情が「いまは、なんとなくそんな気にならない」と反応するなら、思考と行動も捨ててしまうのです。

捨てるために必要なことは、思考と感情が意欲的で、行動できることにフォーカスするのです。
ダイエットが必要だと分かっていても、感情と身体(行動)が求めるなら、思考を捨てるしかありません。そうしないと罪悪感の温床になってしまうからです。

三つが一度にある方向へ向かうときを感じたことがありますよね。
モチベーションがあがったと思うときがそうです。掃除を考え、遊びに行きたいと感情が反応し、身体は眠りたいと思うと「自分」はバラバラになります。一度に三つはできないので、二つは捨てないといけなくなります。そうしないと三つともできなくなるからです。

どんなふうにやるにしても、非生産的な思考、感情、行動にはまり込まないようにしましょう。

そうしないと空回りしている感じを生み、そのむなしさから、自己に対する評価が落ち込んでゆき、自分にはなにもできないと、もっとネガティブな思考を生んで、なにごとからも逃げる癖がついてしまうからです。