2016年1月21日木曜日

「楽しい職場はモチベーションが高い」科学的な理由

人は誰でも生まれたときは、わずかに胎内の記憶があるだけで白紙です。白紙とは「無邪気な子どもの心」です。

生育期に親とのコミュニケーションを通じて、無邪気が心が抑え込まれて、「従順な心」が芽生えてきます。その際に、「厳格な父親の心」と「保護的な母親の心」が入り込んできます。男親、女親のどちらかによる片親での生育の場合でも、片親が両方の役割を兼務するので、両方が入り込んできます。

やがて学校にあがると、集団生活を通じて「大人の心」が入り込んで、成長期に入ると年齢とともに加速します。

こうして「無邪気な子どもの心」「従順な心」、「厳格な父親の心」「保護的な母親の心」、「大人の心」を身につけていきます。

しかし、誰もが均一というわけではなく、「生育期」「成長期」のコミュニケーションのあり方で5つの心のバランスに違いが生じます。このため人は各々違った気性、性格になります。

成人してからも、変わり続けますが、年齢があがるほど他者の影響は少なくなってきます。そこで相性が問題になってきます。

たとえば「厳格な父親の心」が強い者同士だと、相手を責める傾向、他者の責任にしやすい傾向が強いので、必ず衝突が生じやすくなります。「従順な心」が強い相手となら相性が合いますが、この場合は親子、親分子分のような関係になります。それが双方の幸福になるかどうかは疑問が残ります。なぜなら「厳格な父親の心」が強すぎると、その人間関係は「自己肯定、他者否定」という構えになりやすいからです。



職場にこのような態度を持ち込まれると、自分のカタルシスは満たされても、相手の意欲をそぎ落としてしまうからです。特に現代のように価値観が多様化した時代にあっては、モチベーションはあがらず、離職率がハネあがってしまいます。では「保護的な母親の心」が強いといいのかというと、「自己否定・他者肯定」の構えになりがちで、これも相手を甘やかすことになり、モチベーションはあがらず、生産性もあがらない可能性が高くなります。

人の基本は「無邪気な子どもの心」です。つまり楽しいことが好きなのです。楽しい会社が「働きがいのある会社」なのです。「保護的な母親の心」が強いと、働きやすい会社をめざしてしまう危険があるのです。

ところが従業員の多くが「無邪気な子どもの心」が弱いと「働きがいのある会社」にすることは難易度が高くなります。「無邪気な子どもの心」をあわせて引き出し育てる作業を伴うからです。しかし、もっとも期待できる手段であることに間違いはありません。なぜなら「無邪気な子どもの心」こそ白紙の状態だからです。


難易度が高くなってしまうのは、白紙のままではないからです。